晩婚、少子化に影響している!?「絶食系男子」の生態
「肉食系」、「草食系」、「ロールキャベツ系」…などなど、若い男性の傾向を例える言葉が次々と生まれている中、近年「絶食系」という新たなジャンルが注目されています。何年か前からちらほら聞こえてきている絶食系男子は恋愛に消極的である草食系男子のはるか上をゆく存在。
男女とも交際している人がいるというのが20代では50%という記事も書きましたが、どちらかというと女性はまだ積極的かもしれないのに、もしかしたら…女性の晩婚化は、あなたのすぐ横にいる「絶食系男子」のせいなのかもしれません!
驚愕!!恋愛・結婚に必要性を感じない絶食系男子の意見
恋愛はしたいけど積極的にアプローチができない草食系男子と違い、絶食系男子は恋愛や結婚そのものに興味を持っていません。
しかし彼らは決して女性が嫌いとか苦手というわけではなく、友達としての付き合いならまったく問題がないそう。異性として付き合うこと自体がわずらわしいものであり、デートにお金と時間を費やすくらいなら、自分の趣味にお金をかけたり同性とつるんでいたりしていたほうがよっぽど楽しいと考えているようです。
これは前回の記事で女性側も似たような意見をもっていましたが、とても複雑な時代ですよね。
そんな絶食系の意見をちょっとまとめてみました。
-
「無理してまで得ようとするような魅力的な女性が減っただけだよ」
-
「彼女や嫁がいたほうが人生は潤うと思いながらも、自分の趣味とか食べ歩きに女を連れていくと邪魔くさい」
-
「30歳で貯金2000万あるけど結婚するなら相手も同じくらい貯金ないと不公平すぎる」
-
「だいたい男側に結婚のメリットがなさ過ぎる。メリットどころかリスクが大き過ぎる」
-
「自慰行為の方が気持ち良いから」
まあ、強烈と思える内容の意見ですね。
一方女性の意見からすると男性の経済力アピールにうんざりしているようです。結婚相手探しの場となれば、当然ながら重要になる経済力アピール。となると、婚活イベントでは経済力に自信のある男性と出会うことも多くなるわけですが、それが女性の気持ちを冷めさせてしまう原因にもなるようで…
-
会った瞬間から『一流企業に勤めています』
-
こちらの仕事も聞かずお金持ちアピールばかり
-
「結婚したくて必死」と思われるのが嫌
どうもっすれ違いの傾向が強いように見えますね。
若者を中心に増殖中!その背景にあるものとは?
株式会社オーネットによる2015年の「新成人意識調査」では、今まで誰とも交際したことがない男性は半数、交際相手が欲しいという気持ちも2000年の91.6.%から64.6%に大激減しているという結果になりました。また、同調査で結婚したくないと考える男性は、過去最高の24.0%。このように恋愛や結婚に興味を示さない男性が増えていることは見逃せません。恋愛や結婚は個人の自由ではありますが、少子化や生涯未婚率の増加が叫ばれる昨今では社会問題になりうるのです。絶食系男子が若者を中心に増加しているのには、いくつかの理由が考えられます。
-
年収低下や非正規雇用の増加など、男性の経済的基盤が安定しにくい
-
ライフスタイルの多様化により、無理に結婚しなくてもよい世の中になった
-
自分の趣味や時間を優先したい、自分のペースを乱されるのが嫌だ
-
面倒くさいなど最初から恋愛にマイナスのイメージしかない
-
付き合いたい、結婚したいと思えるような素敵な女性がいない
個人的要因に加えて社会的要因も絡んでおり、恋愛や結婚にメリットを感じない理由はより複雑になっています。
経済的な問題は男女双方の絶食化を生んでいる⁉
すこし真面目な話をすると、恋愛や結婚を前向きに捉えられない要因として一番大きなものが経済的な問題と考えられます。
働く女性が増えた今、男性と女性の年収の開きはどんどん小さくなっています。株式会社明治安田生命福祉研究所の2014年『20~40代の恋愛と結婚』の調査によると、未婚女性の20代と30代のおよそ60%が相手男性の希望年収が400万円以上と答えています。この年収は20代未婚男性で11.7%、30代未婚男性で26.7%にとどまり、女性が希望する年収と男性の実際の収入には開きがあることがわかりました。男性にとっては女性を満足させる経済的なハードルが高くなりすぎているうえに、女性にとってもそれを満たさない男性を結婚相手としては見ることができない。男女平等の世の中は、男女とも互いを必要としなくなる可能性もはらんでいるようです。
未婚率上昇に少子高齢化が進む今、新しい社会のありかたを考えていかなくてはならないのかもしれません。
そして、婚活という馴染みの言葉自体にも、実際は結婚を意識している若い世代がいるにも関わらず雰囲気がブレーキをかけてしまっている悪循環なども考えたほうがいいのかもしれませんね。